幕張ビーンズ・ペットクリニック
 千葉市花見川区幕張町5丁目の動物病院
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症例紹介

整形外科 / 神経外科


椎間板ヘルニア
Intervertebral Disc Herniation



[はじめに]


椎間板とは背骨と背骨の間にあるクッションとなるものです。椎間板の存在意義は背骨が一本だと体を曲げることができないため、背骨を分節化させ、背骨の動きを可能にしています。それと同時に背骨同士のぶつかりを防ぎ、衝撃を吸収、緩和しています。

椎間板は線維輪と呼ばれるコラーゲン線維と髄核と呼ばれる弾力性に富んだゼリー様物質からなります。丁度、中にゼリーやリキッドが入ったようなキャンディやガムをイメージしていただくとわかり易いかもしれません。



 

*脊椎(背骨)と椎間板を背中側から見た模式図

ヘルニア・Herniaとはラテン語で「突出、飛び出す」という意味で、本来あるべき場所から内臓や構造物が逸脱することを言います。すなわち椎間板ヘルニアとは、椎間板内の髄核が飛び出す、あるいは線維輪が飛び出すことを指します。



*脊椎(背骨)と椎間板を真正面から見た模式図

椎間板ヘルニアは通常、背骨の中を通っている太い神経(脊髄)あるいはそこから枝分かれする神経根が圧迫されることで症状を示します。また椎間板ヘルニアにはタイプが大きく分けて二種類あり、椎間板の中身である髄核が飛び出すHansen T型と線維輪自体の突出によるHansen U型に分類されます。




[症状]

ここからは椎間板ヘルニアの症状について記載します。

初期症状では、
・なんだか元気がない。
・抱き上げた際にキャンと鳴いた。
・動きたがらない。じっと震えている。
・いつも登れる段差が登れない。

中等度症状では、
・腰がふらふらする。
・歩いてはいるが足を引きずる。
・背中のあたりを触ると痛がる、怒る。

重症症状では、

・肢は動くが体を支えられず、歩くことができない。
・前肢あるいは後肢で立てない。
・横になって起き上がることすらできない。
・おしっこが出ない。

これらの症状が認められた場合でも必ずしも「椎間板ヘルニア」とは限りません。大事なことは疾病の鑑別であり、その疾病に対し迅速で適切な治療をすることです。上記症状の際にはまずはお近くの動物病院を受診されることをお勧めいたします。
特に重症の場合では治療までの時間により症状の回復率が異なってきます。


[椎間板ヘルニア重症度分類]

椎間板ヘルニアは症状から重症度の分類がされ、その重症度に応じて内科療法、外科療法を選択していくことが重要となります。頸部椎間板ヘルニアと胸腰部椎間板ヘルニアでは重症度の分類が異なります。


[頸部;C-IVDH]


Grade 1 初めての頸部痛、疼痛症状のみ。
Grade 2 頸部痛の再発。疼痛症状のみ。
Grade 3 頸部痛に加え、軽度〜重度の神経学的異常。




[胸腰部;TL-IVDH]



Grade 1 背部痛、神経学的異常は伴わない。
Grade 2 運動失調、不全麻痺だが歩行は可能。
Grade 3 運動失調。不全麻痺、意識的に足は動くが歩行不可能。
Grade 4 完全麻痺、排尿コントロールができないが、深部痛覚はある。
Grade 5 完全麻痺、排尿コントロールができず、深部痛覚もない。





[検査法]

一般的な神経学的検査により病変部の大まかな推定をします。これは椎間板ヘルニアに限った検査ではなく、全身の神経系の評価として実施されます。

椎間板ヘルニアの診断方法にはMRI検査、CT検査、脊髄造影X線検査が主なものとして挙げられ、動物の場合では基本的にはすべての検査で全身麻酔が必要となります。

検査の精度、時間、費用など一長一短あります。個々のコンディションにより麻酔時間を考慮する必要はありますが、当院では検査としての精度が一番高いと考えられるMRI検査をお勧めいたしております。

*MRIおよびCT検査は動物検センター・CAMICでの撮影になります。


[治療法]

治療は大きく分けて内科療法と外科療法に分けられます。

 内科療法は副腎皮質ホルモンの注射や内服薬を使用することがありますが、ある種の副腎皮質ホルモン以外に関しては効果がないとも言われており、様々議論されているところでもあります。

 外科療法では骨を削って圧迫している椎間板を除去する椎弓切除術(背側あるいは片側)や椎間板に窓を開けて髄核を除去あるい脊柱管内への髄核の逸脱を予防する椎間板造窓術などがあります。
 当院では脊髄神経の損傷/負担を軽減し、安全に手術を実施できる超音波手術機器・SonoCure(ソノキュア)を導入しております。術後の回復に寄与する手術機械です。

≫ 当院での実際の治療症例を掲載しております。


*SonoCureの説明はこちらから。

 外科療法と内科療法の選択には手術が可能な施設かどうかにより判断も異なりますが、当院では歩行不可能であるGrade 3からは外科療法の適応として詳しい検査や手術をお勧めいたします。

*Grade 2でも激しい痛みなどの症状を繰り返すような場合は検査をお勧めいたします。


[再発と進行性脊髄軟化症について]


 胸腰椎椎間板ヘルニアの症状が改善した後の再発率は内科療法など保存的治療で約30-40%と言われております。特に保存療法の場合は原因を除去できているわけではないので、同じ部位での病変により再発する可能性があります。

 それに対し外科療法では5-10%とも言われておりますが、適切な外科手術が行われた場合には同じ部位での再発は非常に起こりにくいです。再発の場合は新たな病変を疑うべきです。
*個々の病院での手術方法により再発率はさまざまと考えられます。

 また再発率に関して言えば、折角治癒した場合でも日常生活での注意(段差の昇降や激しい運動)や体重管理ができていないことでその発生率は増加すると考えられます。できる範囲でのコントロールを心がけましょう。

 最後に椎間板ヘルニアで命を落とす脊髄軟化症という病態があります。これは椎間板物質の逸脱の際の衝撃が原因となり、脊髄の虚血、脊柱管内での出血などにより神経細胞が融解壊死していく病態です。椎間板ヘルニア症例の5%前後(Grade 5では10%程度)の確立で発生すると言われ、後肢の完全麻痺から上行性に症状が拡大し、両前肢の神経学的異常、呼吸中枢障害と順に発生します。また過敏な全身性の疼痛を示すことが多く、体に触れただけで激痛を示すため、普段大人しい子でも突然咬みに来る危険性がありますので十分注意してください。

 明らかな脊髄軟化症を疑う症例(前日後肢完全麻痺で翌日四肢麻痺)は外科適応ではありません。


[最後に]

 胸腰部椎間板ヘルニアの治療に関して数多くの研究結果が発表されています。内科療法、外科療法共に重症度によって回復率が異なるのはもちろん、症状の発症から治療までの時間が治癒率や回復までの時間に影響すると言われています。特にGrade 5では早期の外科療法が内科療法に比較して、遙かに成績が良いと言われております。またGrade 4、完全麻痺のときは排尿の問題も併発することが多々あります。排尿がコントロールされていないということは時に非常に危険な状態となりえます。

とりあえず様子を見るのではなく、とりあえず動物病院に受診してください。



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